レザークラフトに用いられる道具って、見たことも無いモノが多いですよね。
その姿を見ても、使い方がいまいち分からないものも多いと思います。
本記事では、なじみの無い道具22種類の使い方を紹介しています。
ざっくり一気に見るのにピッタリかと思います。
こんな方におすすめの記事です
- レザークラフトを始めようと思っている
- 道具を買いたいが、知らないものが多くて何を買えばいいかわからない
- 写真付きでどんな道具があるのか見てみたい
- 写真付きで簡単な使いかたも見てみたい
- レザークラフトの見識を深めたい
レザークラフト道具 使い方の説明付きで紹介
それでは、レザークラフトの道具とその使い方を順に紹介していきます。
下記の関連記事で、初期に揃えたい道具の金額リストを載せています。
本ページと合わせて見ていただくことで、道具の必要性を掴みつつ、初期費用の概算もイメージしやすいかと思いますので、参考にどうぞ。
ひし目打ち(ヒシメウチ)
革にひし形の穴を空けるための道具。革に木づちなどで打ち付けて、縫い用の穴を空けます。
関連記事
ひし目打ちの初級品と中級品を比較|作品に及ぼす影響とは? 続きを見る
レザークラフト【ひし目打ち】徹底比較!オススメ紹介も
ゴム板(ゴムイタ)
主にひし目打ちを打ち付けるときの下敷きに使う。ゴムといってもかなり固いので打ち付ける際に安定します。ホームセンターなどで手に入るゴム板だとやわらかすぎるので、レザークラフト用のゴム板がオススメです。
ロウ引き糸(ロウビキイト)※麻糸+ロウ
あらかじめ麻糸にロウが塗ってある糸。麻糸とロウを別で購入してもいいのですが、麻糸にロウを塗る作業の手間がかかります。少し単価は高いですが、ロウも均一に塗られているので使いやすい品です。
シニュー糸
動物の腱(ケン)を糸にしたもの。丈夫で切れないので糸として最高です。作品によって使う太さを調節できるメリットがあります。きしめんみたいに平べったい形をしているのですが、さけるチーズのように裂いて太さを調節できます。ロウ引き糸に比べると少々値は張ります。
ステッチンググルーバー
革に縫うガイドラインを刻む道具です。L字アームの先が刃物になっていて、革をなでるようにスーッと引きと、表面だけ軽く溝を掘ることができます。溝を掘った分、塗ったときに糸が革に沈みこむので、作品のクオリティアップにもなります。しかしL字アームが左右に出っ張っているため干渉してラインが引けないところも出てきます。そんな時は次のディバイダーの出番です。
ディバイダー
ステッチンググルーバー同様、革にガイドラインを引くのに使用されます。こちらは溝は掘らず、ラインを引くだけです。しかし1mm以下の厚みの革に溝を掘ると貫通したり、革の強度が落ちてしまうので、そんな時はディバイダーを使用したいところです。また、ステッチンググルーバーよりも形状がスリムなので、どこにでもラインが引きやすいのが利点です。
ヘリ落とし
革のコバの面取り(角を落とす)するための道具です。ヘリ落としをした上でしっかりコバ処理をすることで、作品のクオリティが段違いになります。
ドレッサー
金属性のやすりです。時々替え刃の交換は必要になりますが、サンドペーパーなどより丈夫で長持ちします。また使用しつづけても紙のようによれたりしないので、安定したやすり掛けができます。コバにドレッサーをかけて、仕上げに目の細かいサンドペーパーなどでやすっていくと綺麗なコバに仕上がります。(小学校の時、図工で使ったような気もします!)
スリッカー
コバや床面を磨く道具です。次の床面・コバ磨き剤をコバに塗った後にスリッカーで磨くと、コバにツヤが出てとても綺麗に仕上がります。
コバ・床面磨き剤
コバや床面の磨き剤です。トコフィニッシュ、トコプロなどが有名です。コバなどに塗ってスリッカーなどで研磨することで、とても綺麗なツヤを出します。また、革の保護、防汚効果もあります。(トコノールという人気の高いコバ磨き剤もありましたが、2023年10月にメーカーの誠和が廃業したことにより、今後手に入らなくなるかもしれません。)
コルクシート
丸キリや菱ギリの下敷きとして使用します。菱ギリを使用する時は特に安定して連続した穴を空けていきたいので、あると便利です。ゴム板を下敷きにするとキリの刃先が潰れてしまうので、できればコルクシートを使いたいところです。
ビニール板(ビニールイタ)※別称:ビニプライ
革包丁などで革を裁断するときの下敷きです。カッター板などでも代用可能ですが、包丁の刃を痛めやすいので、できればビニール板を使いたいところです。コルクシートのように丸キリ、菱ギリの下敷きとしても使うことも可能ではあります。
ハトメ・ハトメ打ち・ハトメパンチ
ハトメとは、金属でふち取られた丸い穴のことです。ハトメ打ちは木づちで叩いてハトメを空ける道具。ハトメパンチはペンチのようにグッと握るとハトメがつけられるものを言います。ハトメパンチだと打撃音がないので、アパート・マンションなどで音が気になる人には重宝します。
ハトメ抜き(穴あけポンチ)
主に綺麗な丸い穴を空ける道具です。穴を空けたあとに、次のバネホックやジャンパーホックの金具を穴に通してつけていきます。通常、木づち等で穴あけポンチを叩いて穴を空けますが、下の商品だとスクリューで開けるので打撃音を気にせず開けられます。
バネホック打ち
バネホックを革に止めるための打ち具です。バネホックとは下の写真のような、良くお財布などについているパチンと止める金具のことです。ジャンパーホックとの違いは、凹の方にあるバネの力で凸の金具を止めているということです。
ジャンパーホック打ち
ジャンパーホックを革に止めるための打ち具です。ジャンパーホックとは下の写真のようなものを言います。パチンと止められる金具のことです。バネホックとの違いは、バネがないこと。通常の生活の中ではスナップボタンと呼ばれることが多い気がしますが、レザークラフトをやるならジャンパーホックとして覚えましょう!
メタルプレート
バネホックや、ジャンパーホックを打ち付ける際に土台として使用する金物のプレートです。バネホックやジャンパーホックは色々な大きさがあるので、それに対応できるオールマイティーメタルプレートがひとつあると便利です。カシメ打ちにも使います。
ガラス板(ガラスイタ)
床面を磨くためのガラスの板です。固く、すべるので床面磨きに持ってこいです。ガラス板がないとスリッカーなどで磨くことになると思いますが、磨ける面積がせまいのと、ガラスほど圧がかからないので、なかなか根気のいる作業になります。
玉捻・縁捻(タマネン・フチネン)
熱した玉捻・縁捻を革の端に沿って引くことで、革の端にラインを引くことができる道具です。熱による効果もありますが、作品がグッと引き締まる印象になります。最初は無くても作品は作れますので、慣れてきたら作品のクオリティを上げるために手に入れておきたい道具です。
レーシングポニー
革を縫っていくときに、木と木の間に革を挟んで固定する台のことです。レザークラフトでは、一本の糸の両端にそれぞれ針をつけて、右から左から交互に縫っていきます。そのため、両手で針を持った方が効率がいいので、レーシングポニーがあると便利です。両手が自由になることで縫い糸の締め付け具合を均一に安定させるのにも役立っていると思います。
カービングツール
カービングと呼ばれる、革に模様を掘る技法を施すときに使われる道具です。上級者用の道具です。カービングで革に模様を入れたい人は必須アイテムです。また、模様を入れるために刻印なども併用されます。(刻印だけなら簡単にできます)
ローラー
革に折り目を付ける。接着剤を使用したあとの圧着。縫い糸をステッチンググルーバーの溝に入れるなどに使われる道具です。いずれの効果も製品のクオリティが上がる優れもの。クロス貼りようなのでプラスチックのローラーなどもありますが、重み(質量)が大事になってくるので、レザークラフト用の金属のローラーがベストです!
レザークラフト道具 使い方【まとめ】
ここで紹介した道具の種類は、クラフトショップで売っているものをほぼ網羅していると言えるでしょう。
使ってみたい!気になる!といった道具もあったかと思います。
道具を手に入れるとワクワクして制作意欲が溢れてきますよ!
道具がそろえられたら、ぜひカフェカップホルダーの制作に挑戦してみてくださいね!↓↓↓ 続きを見る
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少しずつ道具をそろえて素敵なレザークラフトを楽しみましょう!
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