本記事では、レザークラフトの作業性を高める、便利な道具をご紹介します。
作品をもっと早く作れないかな。
レザークラフトのレベルが上がってくると、こんな風に考えることがあると思います。
こんな方におすすめの記事です
- 既に上記の悩みを抱えている
- レザークラフトの便利道具を知りたい
- 初心者よりも一歩先に進みたい
ひょっとしたら、この記事で何か解決できるかもしれません。
レザークラフトの便利道具【作業性UP編】
それでは、作業性を向上させてくれる道具のリストをご紹介していきます。
※スマホの場合は、左右にスライドして見れます。
道具名 | 使い道 | 参考価格 | 作業性向上ポイント |
デザイナーナイフ | 革を切る時に使用 | 750円 | カーブや細かい所が切りやすい |
豆カンナ | 床面の漉き作業やコバの平滑化 | 2,600円 | 広範囲の漉き作業が簡単に出来る |
ビニール板 (ビニプライ) | 革を切る時の下敷き | 1,100円 | 革包丁の刃を痛めにくい 型抜きにも使える |
コルクシート | 丸ギリ、菱ギリの下敷き | 580円 | 先端を痛めにくい 手応えを感じやすい |
ガラス板 | トコ面磨き・フチネンや漉き作業の下敷き | 1,430円 | 広範囲がすばやく磨ける 溶けない・えぐれない |
レーシングポニー ※ステッチングツリー | 縫う時に作品を固定できる | 4,350円 | 縫い作業で糸が絡みにくい 縫い作業のスピードが上がる |
上記の道具で、なぜ作業性が向上するのか、もう少し詳しく説明していきます。
デザイナーナイフの利点
デザイナーナイフの用途・特徴
- 革を切る時に使用
- カーブや細かい所が切りやすい
- 替え刃で様々なシーンに対応できる
デザイナーナイフの利点は、細かい取りまわしが効くことです。
カッターや革包丁とは違い、切っ先が細くなっているため、カーブがとっても切りやすいです。
あの細かい作業のレザーカービングでも使われるくらいですし、使いやすさは折り紙付きです。
刃は、カッターと同じように替え刃式になっていて、切れなくなったら交換します。
上記のオルファのナイフは、替え刃の形状が数種類あるので、色んなシーンで活躍してくれますよ。
デザイナ-ナイフは『かゆい所に手が届く』仕様なので、作業性がUPは間違いありません。
豆カンナの利点
豆カンナの用途・特徴
- 床面の漉き作業やコバの平滑化
- 広範囲の漉き作業が出来る
豆カンナの利点は、コスパ良く革の漉き(すき)作業ができることです。
豆カンナは3,000円もしませんが、電動の革漉き機などは20万円くらいします。
でも漉き作業は必要・・・。そんな方にはピッタリの道具です。
木を削るカンナと同じ要領で、革の床面を少しずつ削っていくことが出来ます。
特に、マチになる革を薄くしたいから、漉き作業をしたいという人は多いのではないでしょうか。
もちろん電動と比べると大変ですが、1mmを0.5mmにする位ならバッチリ活躍してくれます。
刃は使うほど切れ味も落ちるので定期的に研ぐ必要がありますが、あると便利ですよ。
試しに漉き作業をしてみたいという人にはおすすめな道具です。
コバを平滑にするために使う人もいますね。
ちなみに、上記の豆カンナは、良く使われる平面を漉く用の『角利 平』です。
角利には、「面取り用」、「内丸用」、「外丸用」など14種類あり、見るのも楽しいですよ。
ビニール板(ビニプライ)の利点
ビニール板の用途・特徴
- 革を切る時の下敷き
- 革包丁の刃を痛めにくい
- 型抜きにも使える
ビニール板の利点は、革包丁の刃を痛めにくいことと、カーブも切りやすいことです。
なぜ切りやすいかは、カッターマットと比べて使ってみると良く分かります。
カッターマットの上でカーブを切ると、表面が柔らかいので、刃が表面に入り込むことがあります。
すると、カーブを切る時にマットの表面をえぐってしまったり、刃がマットに入り込んでいる部分が押さえつけられるので、刃先が欠けたりすることがあります。
ビニール板は表面がカッターマットより固いので、刃が入り込みにくいです。
見た目より結構固いので、カーブの時にえぐってしまうことはまず無いでしょう。
革包丁の切れ味が良いほど、その違いは良く分かると思います。
更に付け加えると、刃先が痛みにくいということは、研ぎの回数も減るという事です。
研ぎに掛ける時間を短縮できるので、作業性がUPすると言って良いでしょう。
ちなみに、ビニール板はプレス機を使った革の型抜きにも使えるようですね。
私は試したことがないので詳しくは分かりませんが、ビニール板は透明だから、革が型通りに抜けたかどうかが分かりやすいみたいです。ご参考まで。
コルク板の利点
コルク板の用途・特徴
- 丸ギリ、菱ギリの下敷き
- 先端を痛めにくい
- 手応えを感じやすい
コルク板の利点は、キリの先端を痛めることないことです。
例えば、カッターマットの上で穴を開けようとした時を考えてみましょう。
ある一定まで先端がマットに沈むと、それなりに固い手応えになり、先端が曲がることもあります。
というより、それだと先端が貫通してもすぐ止まるので、ちゃんと穴が開けられませんよね。
コルク板は適度に柔らかいので、先端が曲がることはありません。
また、コルクの摩擦の影響もあって、先端がゆっくりと沈みこむので手応えが感じやすいです。
コルクは脆いという印象もあるかもしれませんが、問題ありません。
もちろん劣化することはしますが、もうずっと使ってるコルクボードも、まだまだ新品同様です。
ガラス板の利点
ガラス板の用途・特徴
- 床面磨き
- 広範囲がすばやく磨ける
- フチ捻の下敷き
- 漉き作業の下敷き
- 溶けない・えぐれない
ガラス板は、色んな場面で活躍してくれます。
まず、床面を磨く時は広範囲をすばやく磨けます。
ガラスは固くてツルツルなので、床面も良い感じに磨き上げられます。
コバにフチ捻を掛ける時には、熱したフチ捻をあてる下敷きになります。
カッターマットなどの上でやると、溶ける心配がありますが、ガラスなので大丈夫です。
フチ捻について知りたい方はこちらをご参考ください。
また、革包丁で漉き作業をする時も、下敷きとして使用できます。
これもカッターマットの上でやると、マットをえぐってしまうリスクがあります。
サイズが小さすぎると使いにくいので、9cm×12cmくらいがちょうど良いでしょう。
レーシングポニーの利点
レーシングポニーの用途・特徴
- 縫う時に作品を固定する
- 縫い作業で糸が絡みにくい
- 縫い作業のスピードが上がる
レーシングポニーの利点は、作品を固定することで、両手で針が持てるようになることです。
レザークラフトは、基本2つの針を両側から縫い合わせていくので、両手が使えるととても楽です。
作品を表、裏と、クルクル回す必要もないので、糸が絡まるリスクも減らせますね。
ポニーを選ぶ時は、安定して立たせるためには、底板が長いものが良いでしょう。
底板を踏めば動かなくなるので、床に座って作業したい方にもピッタリです。
机上で使う場合も、クランプで留めればガッチリ固定されるので、縫い作業も捗りますよ。
(クランプは、ホームセンターや100円ショップでも買えます。)
私は最初、底板が長くないレーシングポニーを買いました。
よって、固定するためには、作業台の上にクランプで留めるしかありません。
たまに「床に座ってやりたいなぁ」と思ったときは、やっぱりちょっと不便を感じました。
そう思って買ってみたのがこちらの『ファーボ』というアイテム。
レザークラフトの道具で有名なクラフト・ノラさんが製作しているレーシングポニーです。
レーシングポニーを選ぶ時に大事なのは「厚みの調整」と「角度の調整」が出来ることです。
上記の記事でもその詳細をまとめていますので、こちらも参考にしてみてください。
【まとめ】便利道具で作業性が上がるメリット
今回ご紹介した道具は、やりようによっては、正直無くてもなんとかなるものばかりです。
ですが、『その道具』があることで、結果的に得るものがあるのも事実です。
作業性がUPすると
- 時間を稼げる
- ストレスが減る
- 作業や練習時間が増える
- レベルUPが早まる
レザークラフトがもっと楽しくなるかもしれないね♪
道具ひとつで、作業が本当にラクになるということは良くあることです。
気になった道具は、ぜひ試してみてください。