本ブログの無料型紙を使って、革の「パスケース」を作ってみませんか?
本記事では、パスケースの作り方を公開しています。
※パスケースの無料型紙は、こちらからダウンロードできます。
本記事の作り方を見ることで、綺麗な作品を作るポイントを掴むことが出来ると思います。
上の写真のような綺麗なパスケースが作れますので、ぜひ試してみてください。
パスケースの作り方【用意する素材】
以下が、パスケース作成に必要な素材になります。
必要な素材
- 革(1mm推奨)
- 糸 約140cm
道具については、レザークラフトの基本的な道具があれば大丈夫です。
使う道具は記事中で紹介していきますので、無いモノは補填しながら進めてみてください。
レザークラフト パスケースの作り方【前編】
それでは早速、パスケースの作り方を見ていきましょう。
初心者の方でも、順調にいけば2~3時間くらいで出来ると思います。
作業は少し長いので、目次で【前編】と【後編】に分けています。
良ければ、途中で休憩を挟みながら進めてみてください。
さくさく作業が進められるように、本記事は簡略化した説明を心掛けています。
作業の詳細が知りたい時は、別記事のリンクを貼っておきますので、ご参考ください。
パスケースの型紙作成
まずは、ダウンロードしていただいた型紙を印刷して、厚紙に貼り付けましょう。
※厚紙は、厚さ1mmを使用しています。
4つのパーツを、外側の線に沿って切ればOKです。
パーツ①の中心部分のカーブは、四隅をハトメ抜きすると切りやすいです。
半径1.5mmのカーブになっているので、3mm(10号)のハトメ抜きを使用します。
ハトメの穴が外に広がりすぎないよう、気持ち内側に打ち込むのがポイント!
ハトメ抜きをしたら、後は直線部を切って、中心部分を抜き取ります。
出来ればこのタイミングで、縫い線に『溝』を作っておきましょう。
この『溝』は、あとで縫い穴を開ける時に、まっすぐ開けることができます。
『溝』を作るには、ディバイダーかネジ捻があると便利ですが、定規+丸ギリでも良いです。
型紙を使って革を切る
先程作った型紙を使って、丸ギリで革に『けがき』をして切っていきます。
パーツ①だけ床面処理をするので、粗裁ちしておきましょう。
また、『コバ調整用』の型紙の分は、革を切らなくて大丈夫です。
※後の工程で、コバを調整する時に使用します。
床面を処理する
パーツ①の床面を処理しておきます。私はトコフィニッシュを使用しています。
ガラス板か、丸平タイプのスリッカーで磨いていきます。
床面を磨いて滑りを良くして、カードの出し入れがスムーズに出来るようにします。
但し、パーツ①の床面は基本的に見えない部分になるので、省略しても良いです。
パーツを切る
床面処理が終わったら、先程入れた『けがき』の通りに全てのパーツ切っておきましょう。
パーツ①の中心部分は、型紙の時と同様にハトメ抜き10号を使うとラクにできます。
※パーツ②とパーツ③は、切ると全くおなじものになりますが、それで大丈夫です。
パーツ①の中心部分が抜けたら、この時点でヘリ落とし(1mm推奨)と、コバ磨きをします。
ヘリ落とし&コバ磨きは、中心部分と、カードを出し入れする部分の2ヵ所やっておきます。
縫い穴の位置を革に写す
型紙の四つ角の位置にある「〇」は、丸ギリで開ける縫い穴用の印です。
革と型紙がズレないようにクリップなどで固定し、丸ギリを刺して印をつけておきます。
(パーツ②は、カードを出し入れする方の2ヵ所)
パーツ①の4か所にも、同様に丸ギリで印をつけておきます。
革を貼り合わせる
まずは、パーツ②とパーツ③を貼り合わせます。
パーツ②とパーツ③の床面にゴムのりを塗布します。
ゴムのりは、両面に塗布しましょう。
接着剤を厚く塗りすぎると、最終的にコバに出てしまうので、極力薄く塗ること。
ゴムのりが塗布出来たら、パーツ②とパーツ③をくっつけましょう。
次に、パーツ①を貼り付けるために、パーツ②の銀面を軽く荒らしておきます。
片面だけ、隅から5mmまでの部分にNTドレッサーなどでやすり掛けをします。
やすり掛けは、3辺のみです!
カードを出し入れする方は、荒らさずに残しておきます。
やすりを掛けるのは以下の部分だけです。
また、接着のためにゴムのりを塗布する部分も同じになります。
先程やすり掛けした3辺と対になる、パーツ①の床面をやすり掛けします。
せっかく磨いた部分ですが、接着が外れないようココもやすりを掛けてあげます。
やすりを掛けた隅から5mmの部分に、ゴムのりを塗ります。
先程のように、両面に対して、極力薄く塗って接着します。
縫い穴を開ける
次に、型紙に書いてある「点」の通りに、菱目を開けていきます。
型紙作成の時に縫い線に作った『溝』も位置取りの参考にしてください。
菱目用の点は、4mmピッチです。菱目打ちを使って開ける場合は、4mmピッチの菱目打ちを使うとラクです。
パーツ②へ穴を開ける場合は、写真のように型紙を重ねると位置が分かります。
重ねた型紙の目印を参考に菱目を開けましょう。
最後に、1本目の菱目打ちでパーツ③との「キワ」の部分に菱目を開けます。
菱目が開いたら、さっき四隅に付けた跡を参考に、丸ギリで穴を貫通させておきましょう。
丸ギリを刺し過ぎて、穴が大きくなり過ぎないように注意しよう!
穴が全部空いたら、裏穴をハンマーのお腹で叩いて慣らしておきましょう。
※革が傷ついたり、凹んだりしないように注意
休憩時間
このあたりが、ちょうど作業の中間地点になります。
良ければ少し休憩して、集中力を高めておきましょう。
レザークラフト パスケースの作り方【後編】
さて、それではパスケースの作り方の後半に入ります。
コバを調整する
『コバ調整用』型紙を使って、コバを綺麗にします。
革に『コバ調整用』型紙をあてて、軽く『けがき』ましょう。
あとは、けがき線通りにカットすればOKです。
4辺全て、2mmずつ切るような型紙になっています。
縫う
縫い始める場所は、目立たないように右下から縫い進めていきましょう。
糸は、細いビニモが扱いやすくて、おすすめです。
糸の長さは、140cmあれば大丈夫です。
カードを出し入れする部分は、糸が弱りやすいので糸を2周させます。
2ヵ所、忘れずに2周させましょう。
ビニモを使っている場合は、糸の始末はライターで溶かして済ませましょう。
麻糸を使う場合は、下記の記事を参考にしてください。
最後に、ステッチ部をハンマーで叩いて、糸をなじませておきましょう。
仕上げ・コバ処理
最後の工程です。
まずは、ヘリ落としでコバの角を取っておきます。両面ともやりましょう。
コバを落としたら、やすり掛けをして、トコフィニッシュなどで磨きます。
コバの磨き方は、以下の記事をご参考ください。
納得いくまでコバが磨けたら、完成です!