包丁の切れ味を簡単に延命できる革砥(かわと)ですが、作り方はとっても簡単です。

革砥は、材料さえあれば10分も掛かからずに作れます。
材料もすぐ手に入るものばかりなので、ぜひ自作してみてください。
革砥とは何か?用途は?
革砥とは、簡単に言うと包丁を軽くこするだけで切れ味が回復する道具です。
あまり馴染みのない道具ですが、持っていると本当に便利。
商品としてもけっこう出回っていて、大体こんな感じの見た目です。
革砥は、買うと2,000円以上するものが多いですが、自作すれば1,000円ちょっとで充分なモノが作れます。
写真で見ての通り、造りはとっても簡単です。
革砥の造り
- 木の板に革の床面が貼りついている
- 床面には研磨剤が塗られている
- 研磨剤の塗布は、オイルを使う

全ての革砥が上記の造りになっている訳ではありませんが、レザークラフトで使うならこの造りのモノが、使いやすくておすすめです。
それでは作り方を見ていきましょう。
革砥を作る【必要な材料】は5つ
革砥は、以下の5つの材料で作れます。参考価格も一緒に記載しておきます。
革砥作成に必要な材料
- 革ハギレ(ヌメ革を推奨)
- 木の板 100円
- 青棒(研磨剤)600円
- ミシンオイル 400円
- 接着剤 100円
材料① 革ハギレ
革砥では、研磨剤を良くなじませるために、ザラザラしている革の床面を使います。
そのため、ヌメ革のように、革が固く床面がザラザラしている革のハギレを用意しましょう。
材料② 木の板
木の板は100円ショップで買えます。
細い板である必要はありませんが、板の長さが短すぎると革包丁が研ぎにくいです。
写真のように、革を貼る部分が最低でも15cm確保できる板を選びましょう。

写真の板はかなり幅広ですが、8~10cmくらい幅があれば充分です。
材料③ 研磨剤『青棒』
研磨剤は、『青棒』(別名:ルージュスティック)を使いましょう。
青棒は、チョークと口紅の中間のような質感をしています。

材料④ ミシンオイル
ミシンオイルはなんでも大丈夫です。
安価なのは、カワグチの『サンランド ミシンオイル』と、クロバーホームの『ミシン油』です。
私は、クロバーホームのミシン油を使っています。

材料⑤ 接着剤(G17ボンド)
接着剤は『ゴムのり』がベターですが、100円で買える『G17ボンド』でも充分です。


しかも、特別必要な道具もありません。
強いて言えばですが、ミシンオイルを拭き取る布と、接着剤を伸ばすヘラがあると良いでしょう。
革砥の作り方 3ステップ
それでは革砥を作っていきましょう。
本記事を見ながらでも、10分くらいで完成までいけると思います!
①木の板に革を貼る
まずは、革の銀面に接着剤をつけて、木の板に貼り付けましょう。

ココに注意
革の銀面を表にしてしまわないように注意!
私の場合、木の板ギリギリまで革を貼らないようにしました。
理由は、革包丁を研いだ時に出る青棒のカスを掃除しやすくするためです。

青棒のカスを落とす前に処理できれば良いので、革のサイズはお好みで大丈夫です。
ちなみに、カスは言うほど落ちません(笑)
②研磨剤を塗りつける
次に、床面に研磨剤を塗りつける作業です。
まずは、床面にミシンオイルを垂らしましょう。

写真ではミシンオイルが点々としていますが、なるべく満遍なく垂らしましょう。
ミシンオイルを垂らしたら、青棒を擦って塗りつけていきます。

ミシンオイルを垂らしたところは、青棒が良くなじんでいく手応えがある。
手応えがなくなったら、ミシンオイルを追加しよう!
オイルを垂らして、青棒を塗る。
この作業を、床面全体に青棒が塗り終わるまで繰り返していきます。

ちょっと周囲が汚れました(汗)が、全体に青棒を塗りつけることができました。

ちなみに、ミシンオイルは20分の1も使っていませんし、青棒もこれしか減っていません。

ご覧の通り、右の角がちょっと減ったくらいです。
革砥の効果が薄れてきたら、今回用意したミシンオイルと青棒で何度でも復活できます。

③余分なオイルを拭き取る
青棒を塗った部分を手で触ってみて、手にオイルがついたら、すこしオイルを塗りすぎています。
その場合は、乾いた布もしくはティッシュペーパーで、オイルを除去しましょう。

ココに注意
こすらないでオイルを除去すること!
こすると研磨剤に布やティッシュのクズがついてしまいます。
トントンと叩くようにオイルを除去しましょう。

革砥の使い方とその効果
さて、革砥の作り方をご紹介しましたが、『謎』も残っているかと思います。
革砥の謎
- 革砥はどうやって使うのか
- なぜ切れ味が復活するのか

まずは、革砥の使い方から説明しましょう。
革砥の使い方
革砥を使った革包丁の磨き方は、以下の写真のように行います。
包丁を動かす方向は常に一定の方向にして、10数回ほど軽くこするだけです。

写真では、革包丁の角度はこのままに、右方向にスライドさせています。
ココに注意
『強くこする』、『研ぐ時に往復させる』と、逆に切れなくなるので注意!

力加減は、革包丁で革砥をなでる位の間隔で大丈夫です。
革砥を使う流れ
- 刃を寝かせて革砥にあてる
- 一定方向に10数回なでる
- 裏側の刃も数回なでる
刃の裏側をなでる時も、一定方向に動かしましょう。
こうすることで、革砥の効果が得られ、切れ味が良くなります。
実際に、連続で革の裁断をして、切れ味の低下を感じた革包丁に革砥を使用してみると・・・。
刃を革に軽く当てるだけで、スーッと切れるように回復しました。


革砥の効果
なぜ革砥を使うと切れ味が戻るのか、その理由についてご紹介しましょう。
革砥の効果
- 刃を研いだ後の「バリ・カエリ」除去
- 刃の痛み「ささくれ・刃こぼれ」改善
- 刃に付着した脂・金属粉・異物を除去
上記の通り、革砥は研ぐというよりは、刃を磨く・異物を除去するという役割になります。
カエリ・バリ・ささくれ・刃こぼれ・不純物は切れ味を落とし、錆の原因にもなります。
これらを革砥でササッと除去することにより、切れ味が回復しつつ延命できるのです。

ちなみに、切れなくなった革包丁に革砥を使っても、切れるようにはなりません。
その場合は、一度砥石で研いで、最後に革砥でカエリやバリを除去してあげましょう。
もし研いでも革包丁が切れないのであれば、それは使い方の問題かもしれません。
以下の記事では、革包丁を使う時に重要な刃を入れる角度について紹介しています。
【まとめ】革砥を使うメリット
革砥のメリット
- 革砥は簡単に作れて、経済的!
- 革包丁をサッとメンテできる!
- 刃の切れ味を保つのが容易!
- 砥石で研ぐ頻度を減らせる!
革砥の一番のメリットは、なんといっても手軽に刃をメンテナンスできることです。

それだけで、革包丁の切れ味が長持ちして、砥石で研ぐ手間が激減します。

もちろん「別たち」などの、革包丁以外の刃物にも使えます。
刃物の切れ味が気になる方は、ぜひ革砥を試してみてください。