レザークラフト作品集の第5弾、今回はペンケースと小銭入れです。
イタリアとフランスの革を使ってみました。
NOVONAPPA(ノヴォナッパ)はコンビなめしの革です。
それ自体初めて使ってみたので、その質感や感想もお伝えしていきたいと思います。
レザークラフト作品①『小銭入れ』
まずは、L字ファスナーの小銭入れです。
作品情報
- 外装:エルバマット厚さ2mm
- 内装:牛革 1mm
- 副資材:ファスナー
- 制作時間:6時間
作った後に思ったのですが、L字じゃなくてラウンドファスナーの方が好みかも?
写真のようにコバの部分がむき出しになるより、全部ファスナーで隠れる方が高級感もあって、納まりも良かったな~と、少し後悔(^_^;)
革はイタリアンレザーのエルバマットです。
しっとりした質感と、綺麗な色が気に入っていて、この赤は良く好んで使っています。
赤い革に、濃い桜色のような糸を使ってみたのですが、これはこれで良いかも?
色合いはけっこう気に入っています。
レザークラフト作品②『ペンケース』
続いて、ペンケースを作りました。
作品情報
- 革:フランス革 厚さ2mm
- 副資材:ファスナー
- 制作時間:3時間
フランスのNOVONAPPA(ノヴォナッパ)という、コンビなめしの革を使いました。
ご覧いただいた方には、「パンみたいでいいね!」と好評でした。
いいね!って言ってもらえると、とっても嬉しいですね~(*´▽`*)♪
NOVONAPPAってどんな革?
ペンケースに使用したNOVONAPPA(ノヴォナッパ)という革。
フランス産の仔牛の革でコンビなめしされた革になります。
フランス料理では良く仔牛が使われるので、この革はその副産物なのでしょうね。
そもそも、コンビなめしとは、タンニンなめしとクロムなめしを両方施すことを言います。
※「混合なめし」とも呼ばれます。
そのため、コンビなめし革は、両方のなめし方の特性を持ち合わせています。
(タンニンなめしとクロムなめしの特性はこちらの記事で紹介しています。)
そのため、NOVONAPPAは、革の柔軟性がタンニンなめしとクロムなめしのちょうど中間位でした。
そんな質感の革で作ったので、今回のペンケースのようなモチッとした感じの見た目と質感を実現することが出来たと思います。
クロムなめし革のようにペラペラではなく、そこそこ張りもあるので、扱いやすかったです。
コバ磨きも、力加減に気を付ければ、潰してしまうことは無かったです。
NOVONAPPAは床面が特徴的
以下の写真の通り、NOVONAPPAの床面には模様が入っています。
ペンケースの内側を見てください。床面に網目模様が入っているのが分かるでしょうか。
少し拡大してみます。
この模様が非常に特徴的なんです。
漉いた後に、わざわざこの網目模様を、軽く型押ししているようにも見えます。
ただ、なんのためにこの模様が入っているのか、少し調べてみたけど分かりませんでした。
床面の見た目を整えるため?
もしかしたら、この型押しの効果で、革に少し張りが出ているのかもしれません。
床面を磨くと網目が消えるので、今回のペンケースはあえて磨かずに模様を残してみました。
どんな感じで床面のエイジングが進むのか、少し楽しみにしています。
価格はどれくらい?
NOVONAPPAは、デシ単価200円くらいが相場のようですね。
Amazonでの価格
- A5(約 3デシ)= 600円
- A4(約 6デシ)=1,280円
- A3(約12デシ)=2,680円
私は浅草橋の革問屋さんで買ったので、もう少し安く買えた気がします。
A3サイズで2000円以下だったはず。
このNOVONAPPAを買った時の記事がこちら。浅草橋・蔵前の革問屋さんを巡ってます。
どんな革小物に向いている?
今回作ったペンケースのような、少し柔らかい方が使いやすい革小物にピッタリです。
ブックカバーとかにしても、手触りが良くてしなやかなので良いかもですね。
逆に、お財布やキーケースとかに使うには、少し革が柔らかすぎるような気がします。
がま口のお財布みたいに、わざとふんわりさせることを狙うならちょうど良さそうです。
あとはポシェットやサコッシュのような、袋物には適度な張りも生まれて最適かと思います。
コンビなめしの革が『ご自身の作風』に合いそうなら、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。