レザークラフトを始めたいと思っているあなた。
まずは【カフェカップホルダー】を作ってみませんか?
カフェカップホルダーってなに?
スタバなどのカフェテリアや、コンビニで買えるコーヒーのカップを、レザーで包んでしまおう!というものです。
カフェカップが革製品に包まれ、オシャレになります。
カフェごはんとかの写真を撮るときも、映えること間違いなし!
そんなオシャレで実用的なカップホルダーは贈り物としても喜ばれます。
作るのは簡単で、使う道具も少なくて済むので、ぜひ挑戦してみましょう!
こんな方におすすめの記事です
- レザークラフトをやりたいけど、何から始めたら良いのかわからない。
- 誰でもつくれる簡単なものから試しにやってみたい
- 失敗しない革小物を作りたい
- 材料が少なくてすむ革小物を作りたい
- 使う道具の種類が少ない革小物を作りたい
- 出来るだけ安上がりな方法でレザークラフトを始めてみたい
- 実用的な革小物を作りたい
- カップホルダーが欲しい・作りたい
レザークラフト初めての人でも2~3時間あれば完成までいけるよ!
ぜひ作ってみてね!
カップホルダー 完成品
今回、作り方をご紹介するカップホルダーの完成写真です。
カップにベストを着せたようなデザイン。
クルクル巻いてホックを留めると、一見、プチ長財布のような形に。
いつでも使えるよう、バッグやポケットに忍ばせやすい設計にしました。
シンプルな見た目ながらも、実用性も兼ね備えたカップホルダーです!
とりあえず「カフェベスト」と命名しておきます(笑)。
カップホルダーは実用的
あなたはカフェカップを持つときに、こんな風に思ったことはないでしょうか?
「テイクアウトでコーヒー買ったけど、カップが熱くて持ちにくい。あまり熱くないようにカップの上を指2本で持っているけど安定しない。」
「持つところが熱くならないようにお店にある紙の輪っか(ダンボール素材みたいなの)を付けたけど、カサカサして指が乾燥していく感じがイヤ。」
「寒いからホットを飲みたいのに、すぐ冷めてしまう」
実はカップホルダーは、こんな悩みを解消してくれます。
革で包んでいるので熱くならないですし、革のなめらかな触り心地でカップを持ち運べるのです。
また、革で包んだ上に手のひらで持てるので、保温効果もあがります!
覚えられるスキル
カップホルダーを制作することで、以下のスキルが身に付きます。
- 型紙の作成
- 革の裁断
- ヘリ落とし作業
- トコ面とコバの処理(磨き)
- バネホック用穴あけ
- バネホック取り付け
レザークラフトに興味があるのであれば、構えずにまずは初めてみることが大事です!
革の裁断などは通常、革包丁を使って行いますが、カッターでも切れますのでとりあえずやってみましょう!
用意するもの(道具・素材)
そろえる道具・素材はこんな感じです。
- 革素材
※A4サイズ、厚さ1mmが理想 - カッター
- カッター板
- じょうぎ
- のり
- 厚紙
※厚さ0.5mmあればOK - ハンマー
※100円のゴムハンマーでOK - やすり
※サンドスティック、ドレッサーなど - ヘリ落とし
※サイズNo.1、No.2どちらでもOK - スリッカー
※革を切った断面(コバ)を磨くためのもの - コバ磨き剤
※トコノール、トコフィニッシュ、トコプロ どれでもOK - ハトメ抜き(穴あけポンチ)
※8号(2.4mm穴)、15号(4.5mm) - バネホック
※小サイズを4セット - バネホック打ち
※小サイズに対応した打ち具(クラフト社の場合は、ホック打ち具【中】でOK) - ホック打ち台
※オールマイティープレートがオススメ
【使う道具・素材の写真】
ご家庭にあるものもけっこうあるかと思います。
足りない道具をそろえても、たぶん5500円くらいですべてそろうと思います。(番号2~8までは100円ショップで買えます)
全て良く使われる道具なので、レザークラフト用品を売っているお店でしたら全部そろいます。
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これから道具を揃える場合の参考記事 続きを見る
レザークラフトの道具|【22種類の道具の使い方】を一気に確認!
革の値段については、どんな素材を使うかによりますがA4サイズ1枚で良いです。
※A4サイズで、カップホルダーが3つ作れます。
この記事では「和乃革」の革を使用しています。
この記事の制作画像にも、和乃革の「本ヌメ革 キャメル A4サイズ 1mm」を使用しています。
かなり質が良いので通常の革よりも少しお高めですが、ぜひ試していただきたい逸品です。
カップホルダー 型紙を印刷しよう
今回ご紹介するのは、一般的に「Mサイズ」と呼ばれるカップに合うカップホルダーです。
作業前に、以下のボタンからカップホルダーの型紙PDFをダウンロードし、1枚印刷してください。
※型紙は無料で配布しております。
※左上にCADの拡張子『.jww』と記載がありますが、ダウンロードできるのはPDFです。
上のボタンより、PDFをダウンロードしていただけます。
カップホルダーを作ってみよう!
それではカップホルダーの作り方を7ステップでご紹介していきます。
ひとつひとつのステップはとても簡単なので、ぜひ挑戦してくださいね!
まずは型紙をつくろう
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1型紙を作る
まずは、印刷した型紙の「カップホルダー」の部分を、カッターを使って切り取りましょう。
型紙は、次のステップで革を裁断する時に使用します。
出来栄えに直結しますので、型紙はしっかりつくりましょう。
ステップ1で使うモノ
- カッター
- カッター板
- じょうぎ
- のり
- 厚紙
まずはカッターを使って、印刷した型紙のカップホルダーの部分を切り取ります。
切り取ったカップホルダーの部分にのりを付け、厚紙に貼り付けます。
カップホルダーの紙が厚紙におさまれば、貼り付けるのはどこでも構いません。
のりが乾いたら、厚紙をカップホルダーの形に沿ってカットしましょう。
型紙が切り取れたら、次のステップで型紙の「〇」の部分に穴を空けます。
型紙にバネホック用の穴を空けておこう
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2型紙にバネホック用の穴を空ける
それでは型紙の「〇」の部分に穴を空けましょう。
ここで空ける穴はバネホックを通す穴になります。
ステップ2で使うモノ
- カッター板
- ハンマー
- 穴あけポンチ
ココがポイント
型紙の「〇」の部分から穴がズレないようにまっすぐ打ちましょう。
まずは8号のハトメ抜きで、右から4つ目まで穴を開けましょう。
(型紙に「推奨」の文字がある方の2つと、真ん中の2つの穴)
一番左の2つ(カップの文字があるほう)だけ、15号で穴あけしましょう。
6つ全て穴が空ければ完了です。
革を型紙の形に切ってみよう!
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3革を裁断する
使用する革は、A4サイズで厚さ1mmのものを推奨します。
1mmより分厚くすると、クルクル巻けなくなってしまいます。
ステップ3で使うモノ
- 革 A4 厚さ1mmのもの
- カッター
- カッター板
- じょうぎ
先ほどつくった型紙と同じ形に、カッターを使って裁断しましょう!
ココがポイント
カッター切るときにラインが曲がってしまいがちなので、慎重にまっすぐ引いて切りましょう。(あれば革包丁を使いましょう)
型紙の上にオールマイティープレート(重し)を置いて、切っている間に型紙と革がズレないようにしましょう。
どうでしょう?まっすぐ切れたでしょうか?
これで革の裁断は完了です!
ヘリ落としに挑戦してみよう!
step
4ヘリ落としでコバを整える
ヘリ落としを使って、革の断面の角を落とします。
ヘリ落としをすることによって、仕上がりグッと良くなります。
ステップ4で使うモノ
- 革
- ヘリ落とし
- カッター板
ココがポイント
力を入れすぎると、コバや表面が潰れてしまうので、ヘリ落としを立てながらスーッと押していきましょう。
途中でヘリ落としの角度が変わると、コバがガタガタしてしまうのでまっすぐを意識しましょう。
一辺は、端から端まで1回で落とし切ると、まっすぐキレイになります。
ヘリ落としの持ち方、角度はこんな感じで大丈夫です。
ヘリを落とすとこんな感じになります。(左がヘリ落とし後。右は切りっぱなし。)
全ての辺のヘリ落としが出来たら完了です!
トコ面とコバを磨いてツヤをだそう!
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5トコ面・コバを磨く
トコ面(革の裏側)と、コバ(革の断面)を磨いてキレイにしましょう。
手順は コバやすりがけ → トコ面磨き → コバ磨き が理想です。
ステップ5で使うモノ
- 革
- やすり
- スリッカー
- コバ磨き剤(トコノールなど)
それではまず、コバにやすりをかけていきましょう。
ココがポイント
やすりはコバを丸めるようなイメージです。
やりすぎるとガタガタになるので軽めに、均等に行いましょう。
やすりがけが終わったら、続いてトコ面を処理していきます。
ココがポイント
トコ面にコバ処理剤を均等に塗布しましょう。
スリッカーは指で軽く押し付けて、トコ面を滑らせるくらいで磨いていけば大丈夫です。十数回こすって、カシカシと手ごたえが得られればOK!
ココに注意
革の隅の方はコバ処理剤を塗り過ぎないようにしましょう。コバ処理剤が表面にうつってシミが出来る可能性があります。
磨く時の力加減は重要です。強すぎると革が伸びたり、表にシミが出たりします。
写真ではトコノールを使用しています。
トコノールを塗布し、スリッカーの平な部分を軽く押し付けるようにして磨いていきます。
(もしガラス板があれば、軽く押し当てるようにして磨いてみましょう。)
全体的に磨けたらOKです!
磨く前と後でツヤがかなり違うのがわかりますね。
隅っこは控えめにしています。慣れるまでこのくらいで大丈夫です。
トコ面が終わったら、コバの処理を行います。
ココがポイント
コバ処理剤を塗布して、スリッカーで磨きますが、軽めになでるように磨いていきましょう。
コバ処理剤を塗布→磨く を2回繰り返すと、ツヤが出てとてもキレイなコバになります。
ココに注意
コバ処理剤が革の表面につくとシミになるので、キワキワですがコバだけ塗布しましょう。
スリッカーで強く磨きすぎると、コバが潰れたりガタついたりしてしまうので、力加減には注意が必要です。
コバ処理剤の塗布は写真の量くらいで大丈夫です。
上の写真のように、チョンチョン・・・と等間隔につけて、そのあと指でならしてあげると、革の表面につきにくくて良い感じです。
綿棒を使うと、より表面にはみ出しにくくなります。
スリッカーで磨いていきます。「押し付けず、軽くなでるよう」に行えば失敗しません。
コバをよりキレイに仕上げるためには少し面を押しつぶすような力加減も必要になりますが、慣れたらやってみましょう。
コバを磨くとこんなにキレイになります。(下のコバは磨いた後。上は切りっぱなしの状態)
全ての辺が磨けたら完了です。
型紙をつかって革にバネホック用の穴をあけよう!
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6革にバネホック用の穴を空ける
それでは次に、革にもバネホック用の穴を空けていきましょう。
ステップ6で使うモノ
- 革
- 型紙(ステップ1でつくったもの)
- カッター板
- 穴あけポンチ
- ハンマー
ココがポイント
革と型紙がズレないように気を付けながら、穴あけポンチを打ちましょう。
革に穴を空ける際は、まっすぐ打ち込みましょう
型紙と革をズレのないようにしっかり重ねましょう。
穴あけポンチは、型紙の穴の部分に軽く1回打ち込んで、革の表面に跡をつけるくらいで十分です。
こんな感じで6箇所に跡をつけます。
追記
(バネホックの「バネ」と「アタマ」が付くところになるため)
型紙をはずし、革についた跡をめがけて、穴あけポンチを打ち込みます。
今度はしっかり穴が空くところまで打ち込みましょう。
6箇所すべてに穴が空いたら完了です。
残る作業はあとひとつです。がんばりましょう!
最後の難関:バネホックを取り付ける!
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7バネホックを取り付ける
それでは最後の作業です。
革にバネホックを取り付けていきます。
ステップ7で使うモノ
- 革
- ハンマー
- バネホック 4セット
- バネホック打ち
- ホック打ち台(オールマイティープレートがオススメ)
ココがポイント
バネホックを打つときも、コンコンコンと数回に分けてまっすぐ打ち込むことを心掛けましょう。
失敗したらラジオペンチなどで取り外すことも可能です。失敗を恐れずやってみましょう!
ココに注意
まっすぐ打ち込めなくても一応つきますが、曲がる可能性大なので慎重にやりましょう。
打ち込み過ぎるとバネホックが凹んだり、必要以上に革にめり込んでしまいますので注意しましょう。
バネホックを打ち込んだ後、手で回しても動かないくらいに固定されていればOKです。
バネホックとホック打ち具の説明
下の写真の通り、バネを2ヶ、アタマを2ヶ、ゲンコを4ヶ、ホソを4ヶそろえましょう。
サイズは「バネホック 小サイズ」を使います。
Amazonなどで、「バネホック 小」で検索すればすぐ出てきます。
次にバネホック打ち具です。
写真はクラフト社の「ホック打 中」です。
少しまぎらわしいのですが、「バネホック打ち具 中」で、「バネホック 小サイズ」と「バネホック 中サイズ」に対応しています。
使い方が書いてありますのでアップにしておきました。
開封するとこんな感じです。
先端が凹んだ打ち具 = ゲンコ+ホソを留めるのに使用
先端が凸型の打ち具 = バネ+アタマを留めるのに使用
バネとアタマの取り付け方法
まずはこのように、バネを凸型の打ち具に取り付けます。
けっこうしっかりパチッ!と、はまるかと思います。
バネと対になるアタマを打ち台に設置します。
オールマイティープレートのピッタリはまる場所に置いてください。
15号のハトメ抜きであけた穴に、アタマの出っ張りを通します。
ココに注意
アタマを穴に通す時に、必ずトコ面を表にしてください!
向きを間違えるとバネホックを留められません。
アタマの出っ張りが飛び出ています。
その先端に、先ほどバネを取り付けた打ち具の先端を合わせたら、まっすぐコンコンコンと打ち込みます。
ココに注意
まっすぐ打ち込まないとバネとアタマの位置がズレたり、最悪ホックが留められません.4本の指でしっかり支えて、まっすぐ打っていきましょう。
打ちすぎると、アタマの表面が少し凹んでしまいます。それでも問題なく使えますが、4、5回打ったら、一度はまっているか確認してみましょう
このように2つ取り付けられればOKです!
ゲンコとホソの取り付け方法
次に、ゲンコとホソを残りの4箇所に取り付けていきます。
まずはホソを革の穴に通します。
ココに注意
このとき、先ほどのアタマを通した時とは逆で、革を表面にしてください!
向きをまちがえるとホックが留められません。
写真のように、穴に通したホソの先端に、ゲンコをかぶせます。(右はゲンコをかぶせた状態です)
打ち具の凹みの部分を、ゲンコの出っ張りにはめて、まっすぐ打ちます。
先ほどと同様に、4本の手でしっかり支えてコンコンコンと打っていきましょう。
ホソが少し革にめり込んだように感じるくらいで十分です。
同じようにあと3箇所つけましょう。
こんな感じになればOKです!
裏面はこんな感じです。
以上でカップホルダーの完成です!
たいへんおつかれさまでした!!
まとめ
カップホルダーはうまく作れましたでしょうか?
まずは、このカップホルダー制作でレザークラフトの楽しさを実感していただければ幸いです。
これからって方は、ぜひ道具と革をそろえてやってみてくださいね!
A4サイズの本ヌメ革が買える「和乃革」はこちら↓↓↓
今回は以下の作業を実践してみました。
今回のスキル
- 型紙の作成
- 革の裁断
- ヘリ落とし作業
- 面とコバの処理(磨き)
- バネホック用穴あけ
- バネホック取り付け
レザークラフトをやってみよう【その①】ということで、今回はあえて縫う作業は入れておりません。
でも実は、あと縫う作業さえ覚えてしまえば、ひと通りの小物はもう作れてしまいますよ!
本格的にレザークラフトを始めたいと思っていただけた方は、今回の作業にも使えるゴム板やガラス板などもそろえてみましょう。
カップホルダーを作ってくれた方は、ぜひそれを持ってカフェで持ち帰りのコーヒーを頼んでみてくださいね!
レザークラフトをやってみよう【その②】もアップしますので、ぜひ挑戦してみてください。
ここまで見ていただきありがとうございました!レザークラフト楽しみましょう!
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