レザークラフトの作品を紹介するページです。
今回は『ミニウォレット』を2種類作りました。
革はイタリアンレザーの『IBIZA(イビザ)』を使ってみました。
何かの参考になるかもしれないので、IBIZAの特徴も一緒にご紹介します。
革素材:IBIZA(イビザ)の特徴
実は、IBIZAは今回初めて使ってみたのですが、噂にたがわぬじゃじゃ馬っぷり!
まずは、IBIZAがどんな革なのか見てみましょう。
IBIZAの特徴
- Tempesti社の革
- プルアップレザー
- とてもツヤツヤ(ツヤ加工)
- 部位はシングルバット
見た目はこんな感じです。
個人的に大好きな『エルバマット』などでも有名なTempesti社の革です。
見た目はツヤツヤしていてとっても綺麗ですよね。
それは、『プルアップレザー』ということが関係しています。
プルアップレザーとは
- 革にオイルをたっぷり含む
- オイルレザーよりも更に加脂
- プルアップ現象が楽しめる革
プルアップレザーは、革の芯までオイルをたっぷり浸透させています。
そのため、革に圧をかけたり曲げたりすると、繊維の中をオイルが移動して、その部分だけ色が白っぽく(薄く)なります。
これを『プルアップ現象』と呼ぶのですが、IBIZAは、プルアップ現象がガツンと楽しめます。
こちらは、IBIZAで作ったミニウォレットの一部なのですが、ステッチの周りの色が薄くなっているのが分かりますよね。
菱目を打ち込んだ直後はもっと白くなっていましたが、時間が経つと落ち着いてきます。
最初に菱目を打った時は、思った以上に白くなったので正直少し驚きました(;・∀・)
でも結論としては、IBIZAは少し扱いに気を遣いつつも、表情の移り変わりがとても楽しい革でした。
プルアップレザーのメリット
プルアップレザーのように、革がオイルを含んでいるとこんなメリットがあります。
オイルを含ませるメリット
革がオイルを含んでいると、耐久性、撥水性が上がり、傷が目立たなくなる。
また、綺麗なエイジングにオイルは必要不可欠。
理屈は、ミンクオイルなどで革をお手入れして、綺麗にエイジングさせることと同じです。
作品:ミニウォレット①
それでは、IBIZAを使ったミニウォレットをご紹介します。
作品情報
- 革①:IBIZA 厚さ2mm
- 革②:ヌメ革 1mm
- バネホック:小サイズ(真鍮生地)
- デザイン:さんせー
- 制作時間:5時間
外装がIBIZAで、『giallo』というカラーを使っています。内装には姫路レザーを使用。
とにかくシンプルなお財布を作りたくなって制作したものです。
作品:ミニウォレット②
こちらは、ミニウォレット①を作った後に、少し改良したものです。
作品情報
- 革①:IBIZA 厚さ2mm
- 革②:ヌメ革 1mm
- バネホック:小サイズ(ニッケル)
- デザイン:さんせー
- 制作時間:5時間
こちらのIBIZAは、『fieno』というカラーを使用しています。
お札を出し入れしやすいマチにして、別品のカードケースを収納できるように改良しました。
カードケースは、内装と同じ姫路レザーで作っています。
また、ミニウォレットはお札を三つ折りにするタイプが多いですよね。
個人的に、お会計で三つ折りのお札を出すのがちょっと気になってしまうので、今回は二つ折りで入れられる設計にしています。
以上、今回はイタリアンレザーのIBIZAを使ったミニウォレットをご紹介しました。