自分の作品をより格好良くするために、刻印や焼印を作ってみたくありませんか?
自転車のサドルでさえも、刻印が入るだけで一気に格好良く見えますね。
このように、刻印は、レザークラフトが楽しくなる一つの要素です。
また、独立や販売を考えている人は、自社ロゴの刻印は持っておきたいものですよね。
この記事では、自分のオリジナル刻印を作るために必要な準備についてご紹介します。
焼印や箔押しを作りたい場合も、準備するものは同じですのでチェックしてみてください。
革の刻印の作り方|ネットオーダーが便利
刻印は、真鍮などの頑丈な金属を、精巧に削ることで作り上げるものです。
そのため、刻印を作るには、刻印制作を生業にしている所へ依頼するのが一番となります。
【刻印】
【焼印】
【箔押し】
レザークラフトに使う刻印を作ってくれる会社はいくつかあります。
後で紹介する『刻印づくりに必要な準備』を進めるためにも、発注先は決めておくとスムーズです。
制作会社別に、作れる印の種類や予算を表にしてまとめましたので、参考にしてみてください。
制作会社 | 刻印 | 焼印 | 箔押し | 提出方法 | 予算 |
〇 | 〇 | 〇 | 画像ファイル | 5,800円~10,400円 | |
〇 | 〇 | - | AI・PDF・JPEG | 1,650~8,800円 | |
〇 | 〇 | - | AI・PDF 推奨 GIF・JPEG・PNG 可 | 要見積り | |
- | 〇 | 〇 | AI推奨 | 要見積り |
※調査日:2022年9月
調査の結果、一番安価に作れるのは、CRAFT HOUSE 510でした。
刻印の持ち手の造りや、材質が変形しにくい真鍮かどうか等が、お値段に反映しているようです。
ちなみに、予算に開きがあるのは、作る刻印のサイズによって金額が変わるためです。
大体が10mm×10mmが最小サイズとなっていますが、サイズが小さい方が安いです。
提出するデータについては、再現度の高い推奨データ形式やピクセル数の下限値があったりします。
ショップのURLがSSL未対応だったため、セキュリティの観点からリンクは貼りませんでしたが、安くて質も良いのでおすすめです。
試しに刻印をオーダーした結果
私が以前に、CRAFT HOUSE 510さんで刻印を作ってもらったものをご紹介します。
刻印自体は、ボルトの頭に刻印のベースがついているという、極めて無骨なデザイン!
ベースが四角ではないせいか、まっすぐ打てるようになるまで慣れが必要でした。
ちなみに、サイズは15mm×25mmだったのですが、金額は5,610円と安かったです。
提出したデザイン画と、出来上がった刻印を比べてみましょう。
【デザイン画(PNG)】
【刻印の打刻面】
この通り、デザイン画に忠実に作っていただけます。
※打刻すると、うさぎの向きが同じになります。
ただ、デザイン的には『なんとなくで作った感』が出ていて、少々失敗しました。。
この失敗により、デザイン画を描いてもらう場合は、しっかり煮詰めてからお願いすることが大事だということが分かり、勉強になりました。
せっかくオーダーで作ってもらうなら、もっと格好良いものを作りたいな。
そんな風に感じたら、以下の記事も参考にしてみてください。
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レザークラフトに使う【刻印】|格好良いのに安い『ロゴデザイン』の作り方
細かいデザインも再現できる?
デザインの再現をどれだけ精巧に出来るかは、工房によって代わります。
もし、細かい線や複雑なデザインの刻印を作りたいなら「26engrave」がおすすめです。
なぜなら、細かい部分の再現性に力を入れている工房だからです。
引用元:https://26engrave.com/blog/11200
刻印は金属から造るので、その加工には限界があります。
ですが、細くて動きのある髪の毛など、細かい部分を見事に刻印出来ています。
出来るだけ再現できるよう、工夫・研究して製作するという、工房のこだわりの結晶と感じます。
あと、こちらの革の中に猫がいるような「リアルスタンプ」。
とても精巧に出来ていて、本当に革の中に猫がいるように見えます。
オーダーは未対応とのことですが、これだけで刻印造りへの熱意やこだわりが伺えますよね!
再現できる限界について詳しく解説してくれているページもあります。
刻印を作る場合は、ぜひ参考にしてみてください。
刻印を注文する前にチェック|必要な準備
さて、それでは次に、刻印をオーダーするために必要なものを確認しておきましょう。
刻印作りの準備
- デザイン画の図案
- 刻印のサイズ決め
とりあえず上記の2つが準備出来ていれば、刻印の制作依頼が可能です。
デザイン画を用意する手順
恐らく、デザイン画データは『誰かに依頼して作ってもらう』方法で用意しますよね。
その時は、以下の手順を踏みましょう。
簡単な流れ
- 刻印の発注先を決める
- 発注先の推奨データを確認
- 推奨データでデザイン画を依頼
先程も説明した通り、納品可能なデータ形式は、刻印の制作会社によって違ってきます。
よって、誰かにデザイン画を描いてもらう前に、どのデータ形式で納品してもらうのが良いかを、事前に確認しておく必要がありますね。
データ形式による違いや注意点
図案データを用意する上で、注意しておきたいこともあります。
特に取り扱いの多い、以下のデータ形式について知っておきましょう。
図案のデータ形式
- イラストレーター(AI)
- JPEGなどの画像データ
- 手書き
最も忠実に作れるのは、イラストレーターのデータですね。
データがキメ細かいので、細部まで詳細に作ることができるようです。
だからこそ、AIデータを推奨している会社は多かったですね。
もし、イラストレーターで用意するなら、アウトライン化したデータが必要になります。
デザイン画を依頼する時に、念のため依頼先に伝えておくと間違いないでしょう。
私はPNG画像で提出しましたが、全然問題なかったですね。
線がハッキリしていれば、画像データやPDFでも、しっかり作ってもらえることでしょう。
また、手書きしたモノを郵送すれば対応してくれる所もありましたよね。
ただし、手書きの場合は、線や明暗をハッキリと表現する必要がありますので気を付けましょう。
刻印のサイズを決める
刻印のサイズについては、自分が作りたい大きさを刻印制作の依頼先に伝えることになります。
ただし、依頼先によって、刻印のベースサイズの最大・最小のサイズが変わります。
例えば『一番小さく作るなら10mmが限界で、大きく作るなら50mmが限界』などです。
せっかくデザイン画を用意しても、依頼先の取り扱いが無いデータ形式だったら、デザイン画も無駄になってしまうかもしれません。
こんなことが無いように、作りたいサイズで依頼できるかは、事前に確認しておくと良いでしょう。
参考:サイズを決める方法
あたりまえですが、サイズの決め方は、ご自身が作られる作品に合った大きさがベストです。
大体のイメージは出来ると思いますが、具体的に確認したいなら、以下の方法を試しましょう。
サイズを決める方法
- 作ったデザインの図案をいくつかの大きさで印刷し、作品にあててみる
- 作品の写真を撮ってデータにし、パソコン上でデザインデータと重ねてみる
小さくしたり・・・
大きくしたり
これをすると、サイズ感が掴めてイメージが固まると思います。
上の画像ではPowerPointでやっていますが、wordやExcelでやってもOKです。
作品に対しての刻印のバランスは大事なので、慎重に決めましょう。
でも作品は色んな大きさなんだけど、サイズ別でいくつか作った方が良い?
最終的にはそれが一番良いかと思いますが、とりあえず1つ作ってみることをおすすめします。
刻印は、デザイン画さえあれば、サイズを指定するだけで後からいくつでも作ることができます。
ですので、使ってて大きさに違和感が出てきたら、もうひとつ作るのでも良いかと思いますよ。
刻印の納期はどれくらい?
刻印の納期は、大体が早くても1週間くらいです。
私が依頼した時は、入金してから納品まで17日掛かりました。
もちろん、作るモノや、依頼するところによって納期は変わります。
『焼印の納期3~4営業日』も確認されました。
ここで大事になってくるのは、早く欲しいからとデザイン画の提出を急がないことです。
急ぐと後悔しがちな『デザイン』
デザイン画データの用意については、しっかり時間をかけて準備することが大事です。
なぜなら、作った後に、デザインを変えたくなったりするかもしれないからです。
これは経験談なのですが、急いで作った刻印は、後悔する可能性が高いです。
ひょっとしたら作った後に、「もっとこうしとけば良かった」と思うかもしれません。
もし作り直すとなると、デザイン画から刻印まで全て作り直しです。
デザインには正解がありません。
なので、大事になってくるのは『自分が納得したデザイン』で刻印を作れるかどうかです。
もしかしたら、デザイン画と刻印の納期を合わせると、1ヵ月近く掛かるかもしれません。
ですが、急がず焦らず、納得のいくものを作れるように準備していきましょう。
結果的に、それが『納得のいく刻印』が出来る上がるまでの近道になると思います。
刻印作りは『準備』が大切!
革の刻印を作るために、必要な準備をご紹介してきました。
刻印制作の準備
- 刻印制作の依頼先を決めよう!
- デザイン画データを用意しよう!
- 作品に合うサイズを決めよう!
特に、デザイン画データの用意については、しっかり時間をかけて準備しましょう。
「作ったけどもう使う機会が無い」
こんな風に、私と同じ失敗をしないように気を付けてくださいね・・・!
私のように、自分でデザインがうまくできない人は、上手な人に依頼するのがおすすめです。
格好良いロゴデザインを作る方法をまとめていますので、良ければこちらもご参考ください。
最後になりますが、オリジナル刻印を自分の作品に刻めるようになると、とっても楽しいですよ。
本記事が、刻印づくりの参考になれば幸いです。